2018年の2月7日


今年の2月7日は東京にいた。あえて仕事は休みにした。

いつも通りの時間に家を出て、いつも通り自転車で下北沢方面へ。途中、子供が乗るバスを見送り、いつものルートを外れる。とりあえず経堂駅に来た。

相変わらず行き先は決めていない。折角なので、いつもとは逆方向に向かおう。

経堂駅下りホーム

唐木田、上京して新百合ヶ丘に住んでいたときも、その後、下北沢に住んでいたときも、そして小田急線と京王線のちょうど中間に住んでいる今も、ずっとこの地名を目にしていた。でも、行ったことはない。小田急多摩センターまでは行ったことはあるけど、唐木田には行ったことがない。酔っ払って行き着く先は、片瀬江ノ島か小田原と決まっているのだ。

多摩急行の唐木田行きに乗る。経堂を出ると成城学園前、多摩川を渡り登戸、多摩急行は向ヶ丘遊園には止まらず、かつて住んでいた新百合ヶ丘へ。そこからはコレまでに2回くらいしか乗ったことのない多摩線、いくつかの駅に止まり、唐木田に到着した。

予想に反して意外とたくさんの人が降りる、そうか、大妻女子大学があるのか。ぜんぜん、女子大生いないけど、、、。駅を出て周りを見渡す、想像以上に何もない。職業柄ロケーションハンティングをするも、やはりめぼしいモノはない。全くもってして受け入れられていない、そんな気持ちに満たされた。典型的なベッドタウン、この街からたくさんの人が小田急線に乗って都心に向かっている。そのことを考えていると、本当にいろいろなことが思い浮かぶ。自分にとっては人生に近い存在である下北沢という街だけど、ここに住む人たちからしてみれば単なる通過駅に過ぎないかもしれない。

本格的に何もないことに気付き、再び小田急線に乗る。そのまま経堂まで戻ろうかと思ったけど新百合ヶ丘で改札を出る。ん、こんな改札あったっけ??

新百合ヶ丘駅 中央東改札口え、2007年にエレベーター専用の改札、2008年からは今の状態で使われているとか(*Wikipediaより)。全く気がつかなかった、引っ越してからも何度も使っていたはずなのに、、、。

新百合ヶ丘駅の南側、住んでいた頃にできたOPAは定休日で、VIVREそしてイトーヨーカ堂の入るエルミロード、どちらも改修工事のまっただ中。あんまり記憶にないけど、飲食店などはかなり入れ替わったような気がする。

OPA1階のドトールでカフェラテを頼み、駅前を通り過ぎる人をぼんやり眺める。ホントに何も考えずに、ただひたすらぼんやりと眺めていた。

ふと人のことを考えていることに気がついた、自分じゃない誰かのことを。目の前を通り過ぎる誰かのことを。年代も性別も、そこを歩いている目的も、みんな違う。当たり前なんだけど、みんな違う。そういう世界に生きているということを、改めて考えた。

久しぶりに新しいサービスを作っている。機能はある程度固まった、でも、何か肝心なことが抜けている。コンセプトとよりもう少し概念的なことで、このサービスを通してどんな世界を目指したいのかといったことだ。インターネットを利用したサービスが一般的になってかなり時間が経ったけど、たくさんの便利とたくさんの厄介が混在している社会になっている。情報が増えるのは基本的にはいいことなんだけど、増えすぎると人はそれを処理しきれない。科学技術はどんどん進歩してるけど、人はそう簡単に進化しないから。

と、なんだか新百合ヶ丘で人の流れを見ていたら、自分が求めている未来が見えてきた。まだ、言葉にはできていないけど、大丈夫だ。誕生日を休みにした価値があった。まて、結局ビジネスのこと考えてるから、全然休みじゃないじゃないか!

去年とも一昨年とも違う誕生日。43歳、どう考えても波瀾万丈です。

そして、昨日ライブに行けなかった代わりに、今日はライブに行きます。ちょっと二条まで。

2018年2月7日の夕暮れ