Web3の到来、その前に考えたいこと


「ビジネス+IT」に、久夛良木健氏がNFT・メタバース・DAOなどのWeb3について語られた興味深い記事が掲載されていました。

Web3への関心が高まっている。Web3は「ブロックチェーン技術を応用したサービス群」などと説明され、DAO(分散型組織)やNFT(非代替性トークン)、メタバース(仮想現実)といった新しい技術や言葉ともひとくくりに語られることが多い概念だ。一方、「プレイステーション」の生みの親として知られ、2022年4月に新設された近畿大学情報学部の学部長となった久夛良木健氏は「現時点でWeb3は虚構に過ぎない」と断言する。その理由とは。

プレステの父・久夛良木健氏が「Web3は虚構に過ぎない」と断言する納得理由(ビジネス+IT)

久夛良木さんのWeb3の現状に関するインタビュー記事、30年弱インターネットの世界に関わってきた自分にとっても、極めて基本でありながら今後のWeb3発展について重要なことが語られています。タイトルで反応しちゃダメです。

DAO・NFT・メタバース、Web3が実現するであろうテクノロジー、いや敢えて書くとすればWeb3で実現する世界について、技術的に実現しているものもあるし今後もさらに進化して実用可能な物になるでしょう。それは、久夛良木さんも否定していません。

「現時点でWeb3は虚構に過ぎない」とあえてコメントしているのは、それを実現するテクノロジー以外の部分に対する懸念が大きいからと考えられます。インターネットというインフラがどのように運用されているのか、Web3の世界観をゆがめるようなプラットフォーマーの存在、投機的な考え方など、現時点でも問題はたくさんありますからね。

NFTについては自分自身も触れる機会があり試しに取得したりしましたが、リアル世界に生きているとなかなかそれが活かされるシーンには遭遇しません。それこそ、メタバースの世界だったら展示したりできるのになぁ。

個人的にはDAOが最も興味深いと思いますが、利権が当然の現実世界からはかけ離れすぎた概念ですが、ヴァーチャル世界ではとても価値がある仕組みだと思います。ある意味現実世界とは断絶された世界、絶対的な民主制が導入された世界が実現できるけど、俗世界に染まってしまった人が生きていけるだろうか、自分も含めて、、、。

まあ、単純に金儲けの手段としてWeb3を考えている人は、痛い目に遭いますよねー。まあ、それは投資を超えた投機の世界では当然の話ですが。長い目で見て欲しいです、Web3についても。