前作から1年以上の時を経てカトキットがリリースした音源、それはアプリによるデジタルシングルだった。
音源リリースが待ち望まれていたライブではお馴染みの3曲。全く毛色の違う3曲をシングルとしてリリースすること自体十分凄いことだが、何よりも伝えたいのはこのバンドはとてもアプリが似合うということ。自ら【エレクトロ・ポップ・バンド】を名乗り、そのサウンドはその名にふさわしい煌めきと、スペーシーさを纏った浮遊感を感じさせる。アプリという形でiPhoneに存在するカトキットは、もはやミュージックアプリに並ぶ他のアーティストから離れ、全く異なる存在に思えてしまうから不思議だ。
しかし、カトキットの魅力はそれだけにとどまらない。これまでも日本語特有の言葉を駆使し独自なセンスの歌詞に定評があったが、「誰もが使え誰もが知る日本語でありつつ、誰にも出来ない表現」と自ら語る歌詞は、ぜひ曲とともに堪能してもらいたいもの。アプリだからこそできる、そしてその仕組みを使い切ることができるバンド、それがカトキットなのだ。
そして、このアプリにはさらに注目のポイントが2つある。
1つは、すでに絶版となった音源『シュガーコーティング』に収録されていた4曲を聴くことができること。全7曲で960円はリーズナブルとしか言いようがないだろう。
そして、もう1つはメンバーの音声による目覚ましアプリだ。ファンにとってはたまらない機能である、と、私は信じている。
音楽アプリの未来を切り拓く、カトキットのNew Digital Single『怒鳴りつける命』は、そんな可能性まで感じられるアプリだろう。
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