2016/2/18
『リムキャット 1stワンマンライブ「Alternative Flower Dying」』
CLUB251
リムキャット
OPEN19:00/START19:30
adv¥2,300/door¥2,800(+D)
今年19本目のライブはリムキャットのワンマン。出会った瞬間から心を奪われた彼らのワンマンライブがCLUB251で行われた。シモブロにもVo.Gt.Prog.クマさんのインタビューを掲載した ⇒ [2/18]CLUB251ワンマンライブ開催 『リムキャット』 - ミュージックピックアップ。いつも、一気にはじまり一気に終わってしまう印象の強い彼らのライブ、今回はアンコールを含めて17曲。彼らが標榜する「カオティックエレクトロニカ」の世界を十分堪能することができた。
ライブメモ: CLUB251に入りすぐに物販へ。この日から発売となった、マフラータオル付きNew Single「SMILE」をゲット。黒地に鮮やかなグリーンが映えるマフラータオルを肩に掛けステージ前へ。スタート前BGM、リムキャットっぽいけどちょっと違う、ということは前身バンド「レクレンズ」の曲なのだろうか? そんな、BGMに聞き入っていると、フロアの灯りが落ち、いつもとは違うSEが鳴り響きメンバーがステージに上がった。
1曲目は『カクスコウモリ』、アルバム「カオティック/エレクトロニカ」の1曲目でもあるこの曲で一気に251のフロアは興奮状態へ。短めのMCをはさみ一気に6曲を披露した。
前身のビジュアル系バンドからの転身で右も左も分からない状況の中、下北沢のライブハウスに出演すべく奔走。CLUB251が最も真摯に話を聞き、リムキャットの下北沢初ライブをこのハコでかざる。となれば、もちろん初ワンマンもこのハコで。そして、今日を迎える。そんなMCを聴き、リムキャットというバンドがどのような経緯で今この場所にいるのかを知る。
MC開けの7曲目は、この日から発売となったシングルに収録されている『near perfect smile』。まさに、今最新のリムキャットがこの曲には全て詰め込まれている、最高にロックで最高にカッコよくそして最高にカオティックエレクトロニカな曲だ。続く『Nameless Boat』では一転スローでありながらも、ゆっくりとしっかりと空間がリムキャットで満たされる感覚を覚える。9曲目もシングルに収録されている『猫と天使と君の虹』、そして『サヨナラを待つ向日葵』でフロアはたくさんの向日葵で埋め尽くされる。
10曲を終えたMCでは二つの大きな発表があった。1つ目は全国流通のアルバムの制作、そしてもう一つは下北沢のライブハウス3~4カ所を使ったリムキャット主催のサーキットイベントの開催。なんとなく、アルバム制作はあり得ると思っていたけど、まさかサーキットイベントを下北沢で開催するとは予想を遙かに上回っていた。
11曲目『バタフライゲイン』、そして『蹴』をはさみ『ループオーケストラ』。予告通り音源になっている曲は全てやるのだろう、これまでライブで自分が聴いたことのない曲も含め、凄い勢いでワンマンライブは進んでゆく。14曲目『共振するアリア』、そして最後のMCをはさみ、ラスト15曲目『眠らない猫』。これは盛り上がる、最高に盛り上げて盛り上げきってリムキャットワンマンライブの本編は終了した。
アンコール1曲目は『イリテーションロボット&A』、なんとリムキャットの前身となる「レクレンズ」の曲。リムキャットとは確かに違う、なんだろう、色彩感が強い雰囲気でカオティックさは弱い。レクレンズというバンドを自分は全く知らない。でも、そのバンドがリムキャットのルーツであることは変わりない。このワンマンで、前身バンドの曲を実際に聞くことができてよかった。ちなみに、会場のBGMもレクレンズの曲だった。
そして、アンコール2曲目、このワンマンライブのラストとなる曲はアルバム「カオティック/エレクトロニカ」のラストに収録されている『ストレイタブルー』。憂鬱さを切り裂くようなこの曲をラストに。圧倒的な興奮が渦巻くまま、リムキャットのワンマンライブは幕を下ろした。
いつも一気にはじまり終わってしまう感覚があったリムキャットのアクト。この日は17曲、しっかりとリムキャットを堪能することができた。もう、それで十分だ、十分なはずだ。でも、何か言葉にしづらい違和感がある。ワンマンライブでリムキャットが成したかったことはなんだろう、そんなことを考えていたら自分は決定的な間違いをおかしていることに気づいた。
この日はもちろんリムキャットにとっても大切なワンマンライブ。でも、それは目標ではなく通過地点、そうこの日も含めてリムキャットは走り続けている。彼らがどこに向かっているのか、どこにたどり着くのか、まだまだこのバンドを追いかけなければならない。そんなことを感じたワンマンライブだった。